Zn30-66:終端フィーニス
願わくは、BADではないエンドマークを。
さて。モノリスボードによって管理されている、セラフクロウのスターシステムにおける一連の物語は、一旦これで終焉だ。
モノリス・ローエンフェルトの行ったスターゲートの開放により、世界の在り方が変わった。アクアティックワールドは、大小なり様々な変化を強いられることになった。
なかでも、これまでは消耗品として扱われていたスターシステムの保護の必要性に対する認識が広まり、羊水同盟の思想と地位は見直されることとなった。
このことは、後の歴史にも大きな転換として語られることになる。
ある者は故郷へと帰り、ある者は大切な人との再会を果たした。
これからの未来に希望を見出すもの、ともに戦った戦友たちに報告をする者、
後始末に頭を抱える者もいたが、それはまた別の話。
管理された一連の物語としては一旦の終わりを迎えたが、いっぽう、「彼ら」の物語には続きがある。
方舟ローエンフェルト-墓標アルカディア-神都アメイジア。
水底世界にまたがる3世界の確立により、可能性の世界に手を伸ばすことができるようになったモノリスボードは、新たに『潜航局』を新設し、彼らの最もシンプルで最も大事な目的「智識の収集」にこれから先も邁進していくこととなる。
定点世界が飛び石なら、水底世界は飛び移れなくともその影が見える世界ととらえられてきた。
そして、水の底に無数に在るはずの可能性の世界は、潜航局の局員らによって、いつしか——推定世界——と呼ばれることになる。
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